初夏の時期にも真夏日となる日が増えてきました。
気温が高くなるにつれ心配になるのが「熱中症」ですね。
乳幼児期は体温調節がうまくできないので熱中症になりやすく、自身の体の不調を伝えることができないので症状に気づきにくいです。
保護者や周りの大人が早い段階で症状に気づくために、熱中症の症状と熱中症の予防・対策法について知っておく必要があります!
さらに知ってもらいたいことが『乳幼児の食塩による中毒』です。
熱中症対策でも塩分を摂るようにすすめられていますが、子どもの場合は中毒になりやすい恐れもあるので摂りすぎに注意しなければいけません。
今回の記事ではこれらについてお話します!
熱中症はこんな時に起こりやすい!
☑ 体が暑さに慣れていない
☑ 日差しが強い日
☑ 高温多湿
☑ 急に気温が上がった日
☑ 汗をかく機会が少ない
☑ 体調が悪いとき
☑ 寝不足のとき
☑ 食事を抜いている
☑ 下痢のとき
熱中症の症状は?
体が高温多湿の環境に適応できないことで起こる様々な症状の総称が熱中症です。
熱中症には主に熱失神・熱疲労・熱けいれん・熱射病の4つの種類があります。
熱中症の症状
◎めまいや顔のほてり
➡めまいや顔のほてりは熱中症の初期症状
◎筋肉痛や筋肉のけいれん
➡手足がつる症状がでる場合もあります。
◎全身の倦怠感
◎一時的な失神
◎吐き気や嘔吐
◎頭痛
◎汗のかきかたに異常が見られる
➡汗が止まらない、もしくはまったく汗をかいていないなど
◎体温が高い
➡皮膚が熱い、皮膚が赤く乾いているなども熱中症のサイン
◎ふらつく、まっすぐ歩けない
➡歩けない、体がガクガクとひきつけを起こすなどの症状が見られるときは、重度の熱中症にかかっている危険性があるのですぐに医療機関を受診しましょう。
◎意識障害
➡呼びかけに反応がない、言動が不自然などが見られるときは重度の熱中症にかかっている危険性があるのですぐに医療機関を受診しましょう。意識がない場合は救急車を要請します。
◎水分補給ができない
➡意識がない、自力で上手く水分補給できないなど場合は大変危険なので、無理やり口から水分を摂らせず、すぐに医療機関を受診しましょう。意識がない場合は救急車を要請します。
応急処置3つのポイント
熱中症の症状があるときや疑わしいとき、応急処置でたいせつな3つのポイント!
ポイント① 涼しい場所に移動する
クーラーの効いた室内や車内に移動します。
屋外で上記のような場所がない場合は、風邪通りのよい日陰に移動しましょう。
ポイント② 服を脱がせて体温を下げる
服を脱がす、またはゆるめて体の熱を逃がし体温を下げます。
体の表面に水をかけてうちわやタオルで仰ぐ、保冷剤などで首や脇などを冷やして体温を下げましょう。
ポイント③ 水分補給をさせる
嘔吐や意識障害があるときは、水分が気道に入る危険性があるので無理に飲ませるのはやめましょう。
★こちらのほいくらいふさんにも熱中症の症状や対処方法が詳しく書かれています!
熱中症にならないために知っておきたい!予防・対策方法
普段の生活習慣を気を付けることで予防、外出時などの対策で熱中症を回避しましょう!
☐ 暑さに負けない体づくり
➡運動や入浴で汗をかく機会が多いと、暑さに備える体の機能が高まります。暑さが本格的になる前からシーズンを通して、日常的に適度な運動をするように心がけましょう。
栄養バランスの良い食事や食習慣、質の良い睡眠も大切です!
☐ 普段の生活から対策もできる
➡室内に入りこむ強い日差しはカーテンで遮光する、首に冷たいタオルを当てる・巻く、扇風機で室内の空気を循環させる、乳幼児の外出は涼しい時間帯を選ぶなどで対策できます。
また、エアコンの温度は下げすぎず適切な温度と使用をしましょう。いつもクーラーの効きすぎた室内にいることで汗をかかずにいると、暑さに弱くなります。全く使用しないのではなく、適切な使用を!
☐ 子どもの様子をよく観察する
➡運動や入浴で汗をよくかいたあとは熱中症になりやすいので、汗のかき方や唇の色、おしっこの回数・量が少なくなっていないか観察しましょう。
☐ しっかり食事と水分をとる
➡入浴・運動・お昼寝の前後に水分補給を。食事からも水分・塩分をとることができます。外出時は水筒を持ち歩き、屋外はもちろんのこと、室内にいるときでも水分を摂りましょう。
☐ 服装選びを工夫する
➡メッシュ素材などの通気性・吸収性の良い素材の服や首元が広くゆったりとした服、さらに熱を吸収しにくい白っぽい服を選びましょう。外出時はなるべく日陰を歩き、日傘・帽子を忘れずに!
☐ 冷却グッズを使用する
➡冷却グッズを使用したり、持ち歩くと便利です。100円ショップでも揃えることができますよ。

☐ 車内に子どもを置いて離れない
➡暑い日に子どもを車内に残すのは大変危険です!クーラーを付けているからと過信せず、たとえ短時間であっても置いて離れてはいけません。また、直射日光のあたるダッシュボードは高温になるので火傷の可能性があり、車内に置いた缶やペットボトルが破裂する危険性もあります。
乳幼児は塩分の摂りすぎに要注意!
体重1キロあたり最低0.5グラムの食塩で中毒症状が現れるとされていて、体重が10キロ前後の1歳児は小さじ1杯程度の食塩だそうです。
過去の事件には保育園で与えた塩分入りの飲み物で、1歳女児が食塩中毒で死亡した恐ろしい事例もありました。
乳幼児の食塩中毒についてや1日の摂取量など詳しく書かれている記事があるので、是非読んでいただきたいです!

夏場に市販でよく見る塩分入りのタブレットや飴などの商品もありますが、そういった商品は与えず普段の食事の塩分量に気を付けましょう!
熱中症予防のための水分補給は塩分が含まれているスポーツドリンクなどは控え、こまめに水かお茶などを与える方が良いようです。
ただ、夏風邪や急性胃腸炎で下痢や嘔吐がひどい場合は、塩分も補う必要が出てくる。「早めに医療機関を受診し、医師の指導の下で(脱水の治療に使われる)経口補水液を飲んで」と服部教授。十分に食事が取れない高齢者も、脱水や熱中症を防ぐのに経口補水液が適している。
出典:東京すくすく
おわりに
大人は暑い日は室内で大人しくしていたいけれど、子ども達は外で遊びたがりますよね。
保育園や幼稚園や学校の行事で屋外に出ることもあると思うので、子ども達同様に私たち大人も気を付けましょう。
熱中症の対策や予防については、親だけでなく保育園や幼稚園、学校側にも十分対策をしてほしいです!